青森県の原子力施設を視察しました 4

  • 2012
    08/17

青森県の原子力施設を視察しました。

8月8~10日まで、青森県の原子力施設を視察しました。
行程として・・・
日本原燃株式会社
東北電力 東通原子力発電所
リサイクル燃料貯蔵株式会社
J-POWER 大間原子力発電所工事現場
あさこハウス
の5つの視察を行いました。

今回は、大間原子力発電所についてのご報告を致します。
ご存じのとおり、もっとも北海道に近い原子力発電所(建設現場)が大間原子力発電所です。
青森県下北郡大間町に建設中の電源開発(J-Power)の原子力発電所です。
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写真の中に写っているクレーンは1000tクレーンで、私も長いこと建設と機械関係の世界に身を置きましたが、初めてみる巨大なものでした。

大間原子力発電所は、これまでの原子力発電の主な燃料である「ウラン燃料」だけでなく、MOX燃料を全炉心に装荷できることが特徴です。
そして、この発電所も1976年4月に大間町商工会は大間町議会に原子力発電所新設に係る環境調査実施方を請願されたそうです。ここもまた地域の強い要望だったのです。

*********《MOX燃料とは》**********
MOX燃料とは混合酸化物燃料の略称であり、原子炉の使用済み核燃料中に1%程度含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウムと二酸化ウランとを混ぜてプルトニウム濃度を4~9%に高めたものである。
主として高速増殖炉の燃料に用いられるが、既存の軽水炉用燃料ペレットと同一の形状に加工し、核設計を行ったうえで適正な位置に配置することにより、軽水炉のウラン燃料の代替として用いることができる。これをプルサーマル利用と呼ぶ。
MOXとは(Mixed OXide)の頭文字を採ったものである。
*********《MOX燃料とは》**********

これまで、核廃棄物中間貯蔵庫や核廃棄物貯蔵施設等見学して参りましたが、「ついに」というか、原子炉の使用済み核燃料含まれるプルトニウムを取り出し再び燃料とするMOX燃料を使うことができるという発電所(建設中)です。

確かに、半減期が数万~10万年といわれるプルトニウムを、使用済み核燃料から抽出除去し、普通の原子炉で燃焼させて、半減期30年前後の灰に変換し、プルトニウム消滅させる手段としてなら、無事「回路として成立する」のでしょう。

しかし、これからが「しかし」なのです。
人類の英知によって、あたかも核をコントロールできるかのような誤解があると思うのです。

全ての設備の責任者の方々に同じ質問をしました。
1 福島の原発が水素爆発をした光景を見てどう思ったか。
2 あなたが現場の最高責任者ならどうするか。

ここでも伺いました。
1について
○まさか、本当にこんな爆発が起きるとは考えたこともなかった(趣意)。
○ここから、どうやって収束させるのだろう(〃)。
2について
○当然責任者として、ある一定の覚悟はします。(〃)
○職員やその家族には申し訳ないが、覚悟してもらうと思います。(〃)

私も工業人として、そのご覚悟はよくわかるつもりです。
しかし、極論として、責任者が命で責任を取られたところで収束ができるわけでもありません。対応される職員の方がお亡くなりになっても解決するとはいえないのです。

そして、様々な場面やタイミングが重なった福島原発の事故のように、もう一度事故が起きてしまうともう日本国は半分以下どころか、面積的にも風評被害でもどれだけ小さな国になってしまうかわかりません。

前の首相が浜岡原発を止める命令を出したのは、「東京を被爆させたくなかったからでしょう」。であれば、全国の原子力発電所もまったく同じレベルで考えなくてはなりません。そこには人間が営みをしているのですから。

弁護しますが、工業人はすぐに責任を取りますし、逃げも隠れもしないでしょう。
しかし、そうでない方々が危うくさせてしまっている現実に目を向けるべきです。

話は変わって・・・。
あさこハウスにも立ち寄って参りました。
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(私はシャッター係で残念ながら映ってはおりません)

大間原発は、1984年の誘致決議から2008年5月に至るまで着工すら行われていませんでした。それは建設予定地の土地を所有する人たちが発電所の建設に反対し、最後まで買収に応じなかったためであります。
そのためか、電源開発はついに用地買収を断念し、建設計画の見直しと原子炉設置許可申請の変更を強いられることとなりました。しかも、今でも原子力発電所内に大きな未収得用地があり、そこに、反原発運動で有名な(拠点の)あさこハウスが建っているのです。

今回、北海道の近くに存在する原子力関連設備を拝見し、工業立国として豊富な電力を確保しなくてはならないなかで、故郷を失いかねない悪魔の放射能をどうするべきか、しっかりと拝見して参りました。
以前にも記しましたが、青森県の原発関連施設視察の報告会を兼ねて、議員団としての原発政策に関する意見交換を実施しました。
現在の世論は、どう判断しても、原発依存度の縮減を望んでいることは明らかです。
しかし、原発を仮にゼロにしても、既に排出している放射性廃棄物の処理・処分の行程や最終処分場の建設など、政治が(この場合国です)方向性をきちんと示さなければならない問題が多く、結論を出すには至りませんでしたが、今後鋭意検討を続けて参ります。